特 集

<張人戦士ガットマンが行く>(2)

ガットの選び方について詳しく教えて!

2012年4月18日更新
2人はガットのことについてもっと興味がわいてきました。
ガットマンにどんどん質問をぶつけます。(前回

ガットの種類は「大きく2つ」

タケル

張り替えてみたいんだけど、種類が多すぎてよくわからないよ・・・。

ガットマン

まず、ガットの構造を学んでみよう! 現在では【モノフィラメント】【マルチフィラメント】という構造がガットの多くを占めている。
【モノフィラメント】は中に一本の太い"芯"があり、外側にも細い単一の糸が複数巻いてある構造。この構造でボールを遠くに飛ばしてくれたり、ボールにスピードを与えたりしてくれるんだ。
【マルチフィラメント】は中に"芯"が無く、もの凄く細い繊維が千本以上束ねて作られている構造。芯が無い分、ボールを捕らえた時にボールとガットがくっついている時間が長いので、ホールド感があり、打球感が柔かくなる。これを押し出すように振り切ってあげると、ボールに威力が加わり重たいボールが打ちやすくなるんだ。いわゆる、「球持ちがいい」という性能を発揮できるんだ。

モノフィラメントとマルチフィラメントの構造の違い
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マルチ/モノ
マユリ

ふむふむ。とりあえず「モノ」=スピード、「マルチ」=球持ちのよさ、って覚えておけばよさそうだね。


硬く張る=凄い選手 は間違い

マユリ

ガットのパッケージに「25」~「35」lbsって数字が書かれているけど・・・。コレって何?

ガットマン

この数字はガットを張り上げる際にガットにかける張力(テンション)の数字を表しているんだ。この数字が大きくなればガットは硬く張り上がり、ボールの飛びが抑えられ、打った時の感触も硬い。逆に小さくなればガットは緩く張り上がり、ボールは大きく飛ぶようになり、打った時の感触は柔らかい。
この数字とガットの種類を上手く組み合わせることで、自分に合った種類と数値を探っていくんだ。高い数字で張るほど上手い選手、凄い選手というのは間違いで、本当に上手い選手は低く張り上げても使いこなせるんだよ。

テンション(張る力)の違いによる打球の特徴
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テンション(張る力)の違いによる打球の特徴
学年別 おすすめテンション(張る力)
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学年別!おすすめテンション(張る力)
タケル

そうかぁ。自分にあったテンションを知ることが必要そうだね。


細い=反発・スピード

タケル

じゃあパッケージに書いてあるこの【1.30mm】っていう数字は何の数字?

ガットマン

これはガットの太さを表している数字なんだよ。ガットの直径なんだ。
この数字が小さければガットは細くて、ボールが当たった時のたわみが小さくなるから、柔かいボール自身が反発して、ボールのスピードが上がったり、ボールが遠くに飛ぶようになる。でも細い分、切れやすい。
この数字が大きければガットは太くて、ボールが当たった時にたわみが大きくなるから、自分の力で狙った位置にコントロールしやすくなる。でも太い分ボールが飛びにくいから、ボレーで弾きにくかったり、強いボールを打つには自分のパワーが必要になる。どちらにも長所があれば短所もあるから要注意だ!

ガットの「太さ」の違いによる打球の特徴
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ガットの「太さ」の違いによる打球の特徴
マユリ

にゃあるー。勉強になるにゃぁ~。学校の勉強よりもおもしろいかも!的な!


まとめて、ガットマン!

タケル

あーでもアタマこんがらがってきた!さっきの「マルチ」「モノ」の話とあわせて、わかりやすい図で説明して!(^^

ガットマン

おお、そうだな。りょーかい。
ちょっと”極端に”まとめた感じもあるかもしれないけど、わかりやすく書くとこうかな。この図を見てね。お店に来るお客さんからも質問が多くて・・。結構がんばってまとめてみたよ。

マルチ/モノ別×太さ別あなたにおすすめのガット一覧表
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マルチ/モノ別×太さ別あなたにおすすめのガット一覧表
マユリ

すごい!この表をプリントアウトして持っておけば迷うことは無さそうね!部活の友達にも教えてあげようっと。ガットマンって最初は超あやしいとおもっていたけど・・頼りになるね!

ガットマンにガットの選び方について教わった2人。
かなり知識が豊富になったようです。
上手なガット選びを身に付け、ソフトテニスがもっと上達できそうです。