エピソードⅠ
アニキがソフトテニスを続けている理由は、もちろん好きだからなんだけれど、そのきっかけとなったエピソードをちょっとだけ紹介しようと思う。高校最後の団体戦、自分が最上級生になって何とかモノにしたレギュラーだったが、いつはずされるかわからないかったし自分は期待されてもいないと思っていた。それでも最後の試合まで使ってもらえた。その時の試合は3番に出ることに…試合前のミーティングが終わったあと、監督にアニキだけ呼ばれた。
「次の試合、オマエと心中するからな」
ただ、しっかりやれってことだったかもしれなかったけれど、そのときのアニキには、「期待・信頼しているから頼むぞ」と、聞こえた。それが嬉しくて、どんなにゲームをはなされても諦めずにがんばった。あれほど勝ちたいって思ったのは初めてだったから…結果はファイナル負け。試合で負けて泣いたのは初めてだったのを覚えている。
自分でもがんばれば期待もされると感じたし、そこで勝ちきれなかった悔しさが高校でやめようと思っていたのを変えさせ、大学を通し今もソフトテニスを続けているキッカケだと思う。
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